【映画】『海よりもまだ深く』感想:世界感が忠実に再現されてた
本日の映画は『海よりもまだ深く』です。
一言感想:是枝裕和監督らしい作品。
こんな人にオススメ:いま奥さん、彼女を愛せていない世の男性
オススメ度 6 / 10
あらすじ
ダメダメの中年男・良太(阿部寛)は15年前に賞をとっただけでそこからは何も書けていない自称作家。で今は「小説のための取材」だと周りの人に言い自分にもそう言い聞かせて探偵事務所で働いている。
そんな旦那に愛想を尽かし息子の慎吾と一緒に出て行ってしまった響子(真木よう子)。
現在響子には新恋人ができ、良太はそれにショックを受けている。探偵というスキルを生かして未練タラタラの良太は、新恋人と響子の関係を遠目で見ている。
そんなある日、ひょんなことから良太の母の淑子(樹木希林)の家に良太と響子と慎吾の3人で集まる事になるが、台風のせいで変えることが出来なくなり3人は淑子の家に泊まる事になる。
感想
役の忠実な再現度が良い!
特にストーリは大きな出来事もなく淡々と進んでいくんですが、
役ごとの再現度合いが忠実すぎました。
樹木希林さんが演じる淑子のセリフで急に家に来た良太に対して
「急に来るから、おうどんぐらいしかないけど」というセリフがあるんですけどその1つのセリフでおばあちゃん感がすごく表現されていました。
1つ1つの行動やセリフがおばあちゃん以上におばあちゃんでした。
他にも阿部寛さんや真木よう子さんの元夫婦の空気感もなんかクスッと笑えるようなやりとりで見ていて楽しかったです。
是枝監督らしい作品
是枝監督といえば福山雅治さんを主演に迎えた『そして父になる』や
カンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞した『万引き家族』など
大ヒット作品を手掛けている日本の名監督です。
是枝監督の作品といえば家族の愛を忠実に映し出した作品が多いようなイメージですが、本作もまさにそんな作品でした。
特に大きな展開があるわけではないですが親が子を思う気持ちを直接的に表現するんではなく日本人らしく遠回しに伝えるみたいな愛情表現を細かい行動や一言一言のセリフでうまく表現されていました。
最後に
1人1人の役が忠実に演じられていて魅入ってしまった。
ストーリとしては大きなことが起きるわけでもなく、感動するわけでもなく淡々と1つの家族の日常を見ているような作品だったんですけど、一言一言のセリフや細かい行動や仕草みたいなものが役の人そのもので違和感なく楽しめました。
派手な演出の作品が好きな人は見ていて退屈と感じるかもしれないですが、世界観がしっかり作り込まれていたので魅入ってしまうと思います。
主題歌良き。
最後に流れるハナレグミの「深呼吸」が映画にぴったりすぎてテンション上がる。
ハナレグミの楽曲をあまり聞いたことがなかったんですがこれを機に聞いてみようかなと思わせてくれるぐらいよかったです。
ちなみにハナレグミを聞きながらこの記事を書いています。